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2014-09-28
台所のヨブ v2
仕事先のソファで、女性と話し込んでいた。
話題は仕事のことだが、もっと個人的に親密になれないか、
わたしはそればかり考えている。
夜中の二時である。
そんな時間にそんな場所にいるわけがないから、これは夢である。
記憶しておいて詩か短文の材料にしようと思う。
相手は実在の人物だから、名前は変えなければならない。
シチュエーションも工夫したほうがいい。

そこで、夢は次のように書き換えられた。
書き換えも夢の中で行われた。

冷や飯に味噌汁をぶっかける。
夕方、台所のテーブルで、わたしがそういう食事をしている。
そこへ妻だという女が暗い顔で帰ってくる。
わたしの裁判を傍聴にいったのである。
主文の言い渡しまで三時間ほどかかるらしい。
ということは、死刑である。
もともと死刑か無期かの裁判なので、死刑はありうる。
わたしが何をしたのかはわからない。
罪はなくて、罰だけある。

最初の夢がどういう訳でこのように変わってしまったのか…。
この夢は「台所のヨブ」と名付けられた。
命名も夢のなかで行われた。