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2010-04-20
春夜
二階の窓から
女が腕を
空に向けて伸ばしている
恋い焦がれてます、妾(わたし)
そんな感じの白くふくよかな二本の腕
男が通りかかってドアを押す
何事もなくドアは開いて
だが、二階に上がっても
女の姿は見えず
探しあぐねて窓辺に寄れば
ああ、そうだったのか
窓の外は
今たけなわの春の夢
はね橋の下を小舟が過ぎてゆく
小舟の上で
女が腕を
空に向けて伸ばしている